父からお金を請求された話 3
私「え、待って無理だよ。ローン払うので精一杯だし…急すぎてよく分からない。出てくって、賃貸とかってこと?」
父「違う違う。お父さんはこの街が嫌いなんだ。それにお母さんとも殆ど会話がないし。住んでるだけなのよ。楽しくない。
前からあなた達には言ってたけど、生まれ故郷に帰りたいからさ。
そしたらあなたも余計に部屋を用意しなくていいし、良いじゃない。
お父さんは生活する為に名義分お金貰えればいいよ」
私「確かにお父さんは(田舎に)帰りたいと言ってたからそれは応援する。住んでいたくない人にお願いだからここにいて、なんて言わないよ。
でもお金はあげられないよ。だから代わりにローン払うって言ってるじゃない。
追加でお金を渡すって意味が分からない...名義分っていくらの事?」
父「今までお父さんが払ってきた分をくれればいいよ」
私「払ってきたって...1500万とかって事?!」
父「ん〜 それくらいかもね~
でも一軒家買うならローンと合わせても安く済むから良いじゃない」
私「ちょっと待ってよ理解できない...今まで住んでたんだから家賃みたいなものじゃないの?
家は減価償却されるし、新築貰うのとは訳が違うのよ?」
父「減価償却なんてそんな言い方ショックだよ。それじゃこの家を売って残ったお金で別のところ買って、お母さんと住めば良いじゃない。名義変更だってお金がかかるし大変よ?
兄弟での揉め事にもなるかもしれない。」
私「手数料はこっちで持つつもりだし、兄弟とは合意とってる。
お母さんはここにずっと住みたいと言ってるから引き継ごうとしてるわけで、そりゃ新築建てるよりはお得かもしれないけど、そういう事ではないでしょ?
ショックってのも分からない。1番広い部屋使って、リビングの半分は仕事で使ってて。
(※パソコンや大型コピー機が複数台、自営業で事務所にしていた)
それでお父さんだけが10年分の家賃を手に入れるの?お母さんは部屋がなくてリビングで寝てたのに、お母さんが払った分はマイナスなの?(※母は頭金で2000万を既に支払い済み)
ちなみにお父さんがこの先住まなくたってリフォームが必要な位劣化してるよ。」
父「その辺はよく分からないから。とにかくそういう事で」
そう言って自室に帰っていった。
何か反論されるといつも言いたい事だけ言って部屋に逃げていく。
それを止める事も出来ないぐらい父に苦手意識を持っているし、話が唐突で固まってしまった。
その場にいた母と、
「またお父さんの謎理論がはじまった」
「一体どういう事?」
「ここからどうすればいいの?」
と、何も考えられなくなってしまった。
一筋縄ではいかないと身構えていたものの、
想像していなかった展開。
何とか頭を捻って次のアクションを考えたところ、「父の名義がいくらなのか確認する」事にした。
でも確認先は不動産?
名義変更なら司法書士?
贈与税とかも考えて税理士?
それとも...弁護士?
この時は本当に頭が混乱していて、考えがまとまらないし動悸が凄かった。
昔からがめつい人だったが、やっぱり父はお金が1番大事なんだな。
ローンを払うと言った私に、例えば感謝とか、そういうのも感じないんだろうか。
母の為の案でもあるけど、父の為でもあると思っていたのに、そうではなかったんだ。
とにかくネガティブな事ばかりが溢れて、自宅に帰っても気持ちが落ち着かず、
ベッドに入ったら涙が止まらなくなり一睡も出来なかった。